仕事がススむ関数(4)たかがSUM、されどSUMひと工夫で、いつもの業務書類をとことん省力化

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SUM関数、活用していますか?

SUMといえば、Excel関数の中でも基本中の基本。「いくら私でも、ちゃんと使っているわよ〜」という声が、いまにも聞こえてきそうです。

ただし、ここでの質問は「ちゃんと活用していますか?」ということ。そのためには、機能をきちんと把握しておかなければいけませんよね。

今回は、SUM関数ですら、使い方をちょっと工夫すれば、書類作成の省力化にひと役買いますよ、というお話です。

オートSUM(Σ)はSUMのみにあらず

SUM関数の場合、わざわざ=SUM(... とキーボードから構文を打って使いはじめる人は、少ないかもしれません。

ホーム画面、もしくは「数式タブ」リボンに大きく光る、Σ(シグマ)のボタンをポチッと押すだけで、意図した通りの合計値を、自動集計してくれます。

しかし、ただ特定の一行(一列)のみを合計するだけのものではありません。

たとえば、下記のような5列*5行の表があるとします。

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合計欄の1セルのみを選択してオートSUM(Σ)ボタンを押せば、1行、もしくは1列のみの合計値を返します。

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一方、表全体をドラッグしてから、オートSUM(Σ)ボタンを押すと...

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行の合計と列の合計を自動計算してくれます。

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さらに、Σボタン右のプルダウン・リストを見てみるとわかるように、オートSUMが呼び出すのはSUMだけではありません。

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最下行の計算式を、合計から平均に変更することも、1クリックで完了です。

見積書・注文書・納品書を、別シート・同一計算式で一元管理

さて、ここからがお仕事への活用です。

企業間取引では、個人へ販売するのと異なり、代金決済/商品受渡までに、さまざまな証憑(しょうひょう)書類を取り交わすことが普通です。

なかでも、「見積書」「注文書」「納品書」の3書類は必須、という企業は多いですよね。このお金の流れとは別に、さらにほぼ同じ内容で、返信用の「受領書」を求められることもあり、その後にはじめて「請求書」が発行できる、という流れになります。これらの書類を、すべてExcelで用意する必要があるならば、ぜひ「同一ブック」「別シート」「同一セル番地」で用意しておきましょう。

ひとつのサンプルをご紹介します。

<見積書>

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<注文書>

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<納品書>

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それぞれの書類ごとに、必要とされる記載事項が異なるのですが、実は商品明細の一覧表部分は、すべて流用(使い回し)であることにお気づきでしょうか?

見積書-注文書-納品書、計3枚のシート内で、商品明細表の配置(セル番地)だけを統一しておくことで、後から3シート串刺しの一括SUM計算をすることができるようになります

ここで、オートSUMの裏技が飛び出すのですが、実は1回の引数指定で「小計」と「合計」を自動計算します。

仕事がススむ関数(4)たかがSUM、されどSUMひと工夫で、いつもの業務書類をとことん省力化

Ctrlキーを押しながら、F20(【インテリア雑貨】小計)セルと、F26(【掃除用具】小計)セル、F27(【合計】)セルを選択したのちに、Σ(オートSUM)ボタンをクリック。

仕事がススむ関数(4)たかがSUM、されどSUMひと工夫で、いつもの業務書類をとことん省力化

見積書、注文書、納品書3シートとも、各小計欄には小計額が、合計欄には合計金額がちゃんと計算されました。

各シートとも、小計欄と合計欄は「前シートからの引用」とせず、それぞれに独立した「小計」「合計」計算式を入れておいた方が良い理由は、分かりますよね。見積書からの注文過程で、取引品目を減らす(増やす)ことが、実務上はたびたびあるからです。

まとめ:SUM関数とオートSUM、ふだん何気なく使っていても、実はとっても奥深い機能なんです!

Σ(オートSUM)のボタンがあまりにも便利なので、いつもSUM関数を使うとき、あまり深く考えたことなどない、という人も多いと思います。しかし、オートSUMの全機能と操作方法を押さえておくと、いつも作っている書類がもっと簡単に、正確に作れるようになるかもしれませんよ。

よく使う関数や機能こそ、ぜひ基本に立ち返って、その便利な使い方をおさらいしてみてください。あなたの書類作成能力が、グンとパワーアップしますよ!!









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