2024年1月から、NISA投資可能額が大幅に増額されますね。
今まで資産運用なんて、な〜んにも考えてこなかったけれど、いっちょやってみるか!
そうですか。
それでは、どうぞ。
? ? ?
なに、これ…
数字ばかりで、なにをしたらいいか、さっぱりわからん!?
ああ、そうですか…
数字ばっかりじゃ、理解に苦しみますよね。
じゃあ、わかりやすく、折れ線グラフにしてみましょうか。
はい、どうぞ!!
うむむむ・・・
これをみて、ワタシは、オレは、一体何をすればよいの?
投資初心者にも、Excel RSSという手があります
じつは、このMarketSpeed(R)IIという金融商品トレーディングツール、使い方になれてしまえば、投資初心者にも便利な分析ツールなんですよ。
なにより、月5,000円以上する日経新聞の購読料をうかせるため、MarketSpeed(R)IIのニュースフィード(日経テレコン21)だけで、経済ニュースをほとんど仕入れてしまっているビジネス・パーソンもいるそうです。
とはいえ、金融機関のダッシュボードは、金融や投資にくわしくない人には使いづらいのも確かです。専門用語がたくさん出てくるし…。
最初にお断りしますが、せるワザは金融機関を推したり、特定金融商品へ勧誘したりはしません。
ただし、Excel&業務改善のプロとして、金融情報にくわしくない一般ビジネス・パーソンでもExcel経由で最新情報にアクセスできる方法は、いろいろ知っています。
その一例として、今回はMarketSpeed(R)II RSSを活用した、マーケット情報のExcel取り込み事例についてご紹介します。
RSS(リアルタイムスプレッドシート)とは
RSS(リアルタイムスプレッドシート)とは、投資情報ページに表示される値を、特殊な関数(RSS関数)でExcelへ取り込み、セル上に表示させるためのツールのことです。
一時期Web上で流行したRSSフィード(Really Simple Syndication もしくは Rich Site Summary)のRSSとは別物ですので、ご注意ください。
日本国内の証券会社で、自社顧客向けにRSSツールを公開している代表的な例として
と、
などがあり、RSSとしての機能は、両者とも似ています。 今回は、実際にMarketSpeed(R)IIRSSを使って、最新のマーケット情報をExcelへ取り込んでみましょう。
インストールから株価取り込みまで
まず、MarketSpeed(R)II RSSは、楽天証券に口座開設をした顧客むけサービスで、
です。
この環境が用意できるならば、実際にご自身のパソコンにソフトウエア(MarketSpeed(R)II)をインストールして、Excelにアドイン登録してみましょう。
インストーラー付きの.exeファイルを起動してインストール→ID/Passwordでログインすると、パソコン内にRSS用フォルダが自動生成されますので、これをExcelへアドイン登録します。
[ファイル]→[オプション]→[アドイン]→[設定(G)…]の順にクリックすると、アドイン設定のダイアログボックスが表示されます。
初期段階では、ここにMarketSpeed(R)IIアドインは登録されていませんので[参照(B)…]をクリックします。
C:¥ユーザー¥(ユーザー名)¥AppData¥Local¥MarketSpeed2¥Bin¥rss
というフォルダに、
MarketSpeed2_RSS_32bit
MarketSpeed2_RSS_64bit
MarketSpeed2_RSS_VBA
上記3つのアドインファイルがありますので、32bit用か、64bitパソコン用いずれかのRSSファイルとRSS_VBAを選択して、[OK]します。
Excelのタブに「マーケットスピードII」、このタブの下に接続(未接続)や投資情報+などのリボンができていれば、アドイン追加成功です。
アドインの詳細な使い方は、オンラインヘルプを参照してください。
このアドインでできることを1点だけ強調するなら、「別ソフトであるMarketSpeed(R)IIのリアルタイム市場情報を、Excelワークシートに取り出せる」機能です。
実際に試してみましょう。
タブ[マーケットスピードII]→[投資情報+]をクリックすると、銘柄を指定するダイアログボックスが表示されます。
銘柄コードを直接入力するか、あらかじめExcelワークシートにまとめておいたコードをセル参照し、取得項目を選択して[登録]をクリックします。
最新情報がExcelに取り込まれました。
見出しはあらかじめ手入力しておく必要があります。
しかも、元のソフトウエア(MarketSpeed(R)II)と「接続中」であるうちは、「現在値」の数値は、市場の値動きに合わせ、数秒ごとに上がり下がりします。RSSが”リアルタイム”なスプレッドシートであるゆえんです。 選択項目にない指標、たとえば「配当利回り」などは、上図H2セル(配当)をF2セル(現在値)で割る計算式さえ入力すれば、自分でカンタンに算出することができるのです。
このアドインを使うと、Excelから株だって買えちゃうんです
証券会社は、マーケット情報をボランティアで提供しているわけではありません。最終的には、できる限り大量の金融商品(株・先物など)をユーザーに”売り買いしてもらう”ことを目的に、このツールや、サンプルシート(マクロ有効化ブック)を一般公開しています。
そのため、MarketSpeed(R)IIのアドインには、「発注」ボタンがついています。アドインを追加したばかりの初期設定では「発注不可」に設定されますが、「発注可」にステータス変更すると、Excelワークシートから株や先物など金融商品の売買注文をできるのです。
ごく普通のマクロ有効化Excelワークシートのようにみえますが、①、②、③の順で必要項目を埋めて、最後に④「発注ボタン」を押すと、本当に株式が買えてしまいます。
しかも「現物買付可能額」のセルには、証券口座残金が表示されますが、もし証券口座を銀行口座と連携させたりしたら、自分の全貯金額が、Excelでパッと表示されてしまうクセものです。
このブックがマクロで動いているということは・・・つまり、①、②、③、④を自動入力するVBAプログラムを組んでしまえば、Excelが勝手に株や先物を売ったり買ったりしてしまうということです。それが、システムトレード(あらかじめルール決めをし、目標値まで金融商品が上がり/下がりしたら、人間の手を介さずに自動売買するトレード手法)の原理なのです。
すごいですね。試してみたい気にはなりますね。
でもやめときましょう。素人投資家のうちはね。
プロの投資家だって、ごく稀に、「誤発注で会社が大損害」ということがありえます。まして、一般個人投資家が、仕事と余暇のすき間に作業をして、「絶対に間違えないExcelブック、VBAプログラム」を完成させられる自信はありますか?
仕事のドキュメントでも、初回からノーミスのまま各所に提出できる資料を作るのは大変でしょう?
しかし、Excelを使ったトレードで、ミスは絶対に許されません。
なぜなら、MarketSpeed(R)IIのソフトウエアをインストールする際、「本ソフトを利用した誤発注の損害について、証券会社は一切責任を負わない」という利用規約に同意しなければ、ダウンロードさせてもらえないのですから。 誤発注で全財産を失うリスク承知で、このExcelアドインから株式・先物売買をしたいか? をみきわめた上でトレード利用する、ということになります。
まとめ
はじめてNISA取引などに取り組む投資家さん必見!難解な株式データを、Excelで簡単取得できるアドインあります
ただし、初心者のうちは売買機能を使わないでおきましょう
これも、やはりサンプルシート(マクロ有効化ブック)からダウンロードした、TOPIX100構成銘柄情報シート(一部)です。先ほど株価情報の自動取得を試みたMarketSpeed(R)IIの簡便性と、Excelの表現力を組み合わせると、ここまでリアルタイムで、シンプルな市場データが得られるようになるんですね。これを「自分が投資したい銘柄」だけしぼって抽出しつづければ、投資初心者でも、買い時、売り時などを勉強できるよい教材になります。
ただし、MarketSpeed(R)IIの発注機能を使うのは、ちょっと待ちましょう。
誤発注で、全貯金を失ってしまいたいですか?
それとも、長期的にゆっくり資産を作っていくシミュレーションにとどめたいですか?
最初のうちは、「情報収集ツール」と割り切ってインストールすることをおすすめします。
まだまだ、勉強すべきことは本当にいっぱいありますもんね。