表計算プログラミング(VBA)もPythonも、放送大学でお得にリスキリング

終身雇用にもとづいた新卒一括採用や、そのために”就職予備校化”してしまいがちな日本特有の大学教育制度について、せるワザ記事内では、是非を議論したりはしません。

ただ、会社に就職してから2-3年たつと、学生時代には感じなかった”強い学習意欲”をもつようになる人も多いようです。

『「社会人の学び」実態調査』をみると、20代以下で「なにか自主的な”学び”を実践している+実践する予定がある」人の合計が71%と、非常に高い割合を示しています。

いまあなたがもし、”勉強しなおしたい”、”リスキリングしたい!”という思いをもっているならば、モヤモヤしたままにしないで、実際に何かアクションを起こしてみましょう。

今回は、だれでも気軽にチャレンジできる、放送大学を活用したリスキリングのメリットについてご紹介します。

放送大学教養学部情報コースでは、表計算プログラミング(VBA)やPython入門を、単科で安価に学ぶことができます

さまざまな民間企業や公的団体が講座や教材を提供している中で、放送大学をオススメする理由は、2つあります。

1.学びたいことが決まっていれば、その科目のみ単科で、安価(*)に学ぶことができます。

*放送授業(1科目2単位/テキスト費込み)12,000円、オンライン授業(1科目1単位/紙テキストなし)6,000円、別途入学コースに応じて入学時1回のみ5,000〜7,000円の入学金要

たとえば、2024年度第1学期教養学部の授業科目案内(シラバス)をみると、

・表計算プログラミングの基礎 – 業務効率化を目指して –

              ・プログラミング入門Python

              ・Rで学ぶ確率統計

              ・マーケティング

              ・データの分析と知識発見

など、単に「お勉強」できるだけでなく、日々のビジネス実務に直結しそうな教科がずらりそろっています。

また、「放送の大学」という昭和なネーミングでとまどうかもしれませんが、番組表で授業時間を確認しながら、テレビ(ラジオ)前に待機しておく必要はありません。オンライン完結、もしくは番組授業もすべてWebストリーミングで聴取できますので、時間の制約を受けることはありません。

2.他のスクールと異なり、「放送大学法」にもとづき日本全国に設置されている機関のため、学習中は、全国の「学習センター(図書館、OA貸し出し、自習室、各種セミナー開催)」を無料で利用できます。

全科履修生として学生証をゲットすれば、学生の特権「学割」が使えます

必要な科目を単科で受講するのが、社会人の一般的な放送大学活用法ですが、どうせやるなら、全科履修生(4年以上在籍し、124単位を取得して大学卒業(学士取得)をめざす学生)になってみませんか?

全科履修コース本来の趣旨は、高校卒業(か同程度)の学歴をもつ人が、働きながらでも4年制大学卒業程度(学士)以上の資格を得られることを目的としています。

しかし、すでに4年制大学以上を卒業した社会人、会社生活をリタイアした人が全科履修生として、放送大学へ入学しなおすケースも多数あります。

卒業までには4年(以上)在籍し、入学金を含め4年間総額約77万円の学費を支払って、124単位を取得する必要があります。ただし、かならず「4年で卒業しなきゃいけない」きまりって、あるんでしたっけ?(学則で、最長10年間は在籍できます。)

「4年で卒業しなきゃいけない(留年は不利)」と考えるのは、”就職予備校大学”の発想で、居心地がよければ、10年居座っても文句を言われない、おおらかなキャンパス生活を送れます。

そもそも、すでに他大学を卒業した人が放送大学を卒業しなおした場合、履歴書などの最終学歴は書きかえないと学歴詐称となりますが、卒業そのものも「必ずしないといけない」ものでもないですよね。

たとえ卒業しなくとも、学生の身分である証明「学生証」をゲットすることで、学習以外でもさまざまなメリットを受けることができるのです。

21世紀の学生生活を送る上で必需品となるパソコン(ハードウエア/ソフトウエア)大多数が、放送大学の学生証を証明書として、学割適用となります。

たとえば、Microsoft 365 Personal の正価は月額1,490円(年額14,900円)ですが、学割適用で月額750円(年払プラン無し)と半額になります。

仮に10年間学割のMicrosoft 365 Personalを使い続けると、正価との差額は750*12ヶ月*10年で90,000円。これだけで、全科履修生入学金の50,000円は、とっくに”元を取ってしまう”計算になります。

そのほか、Windows/Mac/スマートフォン/タブレット端末本体購入でも、学割適用となる場合が多数あります(国内大手3キャリア(docomo/au/SoftBank)の通信料学割は、多くの場合「25歳まで」のような年齢制限があるようですね。残念!)。

Amazon Prime StudentやYoutube Premium学割プランなども活用すれば、納めた学費以上のベネフィットを受けることだってできるかもしれませんよ。

その上で、卒業単位取得を目指す過程を通じて、自分の学びたいこと、リスキリングしたいことにも取り組めます。いいことづくめじゃないですか!

最後にきわめつけの学割活用術!

放送大学の学生証で、東京ディズニーランドのキャンパスデー・パスポートも購入可能です。また、多くのテーマパークで、学生フリーパス提示者に対しては、「おにいさん」「おねえさん」とよびかけるマニュアルがあるようです。

ということは、つまり…

仮に髪の毛にすこし白いものがまじってたって、自分の子供をあやす昭和時代のおねえさんたちだって、学生パスなら「おばさん」でも「お母さん」でもなくて「おねえさん」‼︎

もしイケメン・スタッフにそうよびかけられたい女子がいたら、まよわず再度女子学生になって、学生証をゲットすべきですね。

まとめ;リスキリングには、安価に単科から始められる放送大学がオススメ
全科履修生として学生証をゲットすると、学習以外のメリットも大

先の『「社会人の学び」実態調査』データを改めて読みなおすと、20代以下で「なにか自主的な”学び”を実践している+実践する予定がある」人の合計は71%ですが、実は「予定がある(が実践してはいない)」人が28%で、実行した人は43%、2人に1人以下へ減少してしまうんですね。

「やらなきゃ」「やりたい」と思いながらモヤモヤしている人が、約3割いるということです。学び直すにしても、金銭的・時間的な負担が大きいので、仕事に全力投球しながら新しいことを始めるのがむずかしい、ということがよくあらわれたデータです。

もしあなたが、「やり通せるかどうかわからない」とモヤモヤなやむ人ならば、たとえ途中で挫折してしまう恐れがあっても、まずは放送大学に飛び込んでみて、一科目から、興味のあるプログラムを受講してみてはいかがでしょうか?

仕事しながらの大学生活は「必ず4年で終わらせないと不利になる」ことはないので、思い切って、卒業をめざす全科履修生として入学し、学割のメリットも受けるという手があります。