仕事やプライベートのスケジュール、何を使って管理していますか?
紙の手帳? スマートフォンのカレンダーアプリ?
いろいろなツールがありますが、やっぱりExcelが最強のスケジュール管理ソフトなんじゃないでしょうか。
100年使えるはずだったノートアプリが、まさかの10年でサービス終了となり、10年前は大人気だったEvernoteも、日本法人を閉鎖しました(Evernoteサービスは日本国内でも継続中)。
それ以外にも、ベンダー事情で仕様や価格が変更してしまう可能性を考えたら、自分のスケジュールくらい、他者に左右されずにコントロールしたいですよね。
Excelであれば、おそらくこの先10年〜20年後も、消えてしまう可能性が低そうですし、カスタマイズ自由度が抜群です。
さらに、スマートフォンからもアクセスできて、加筆訂正したものをそのままパソコンでも同期できるとすれば、これを活用しない手はないんじゃないでしょうか?
Microsoft Office公式テンプレートにも「カレンダー特集」があり、年間・月間などさまざまなデザインが無償提供されていますが、凝ったデザインにする必要はありません。
単に、セル上で年月日・曜日・祝日情報くらいが確認できるものであれば、関数をくみあわせて、2〜3分で完成します。 今回は、Excelワークシート上での、基礎的なスケジュール管理法について解説します。
1枚のワークシートで、10年カレンダーもラクラク
何の変哲もない1列数10行の日付(曜日)羅列ですが、この情報さえテンプレートとして入力してしまえば、ここから、自分のスケジュール管理がやりやすいように、自由にカスタマイズすることができます。
店舗シフト表として使うのもよし。
横軸(列)を時間軸として、施設管理表にするのもよし。
なにしろ、.xlsx形式Excelブックであれば、ワークシートの最大行数が1,048,576 行ですから、100年カレンダーどころか、1シートで最大2872年カレンダーを生成することができます。
さすがに、生命科学がどれほど進歩しても、2800歳まで生きのびるのは難しいでしょうが、3年や5年(≒2,000日前後)のプロジェクト管理を必要とすることは、業務でも家庭内でも、普通にあるのではないでしょうか。
複数地域の祝日情報などを結合(マージ)できるのも、Excelカレンダーならではのメリット
カレンダーとして見やすくするため、正方形の月間カレンダーに似せて、土曜日を青地(文字)表示、日曜日を赤地(文字)表示にしてみます。
[ホーム]リボンの、[条件付き書式]から以下の設定をしてみてください。
WEEKDAY関数(引数のシリアル値が「何曜日」にあたるかを、日曜日:1、月曜日:2…土曜日:7の順に数値で返す関数)で、土曜日、もしくは日曜日を判定し、該当するセルの書式を変更します。
さらに、内閣府ホームページからは、”昭和30年(1955年)から令和7年(2025年)国民の祝日(csv形式:20KB)”データがダウンロードできます。
※2026年の「国民の祝日」は、2025年2月公開予定
祝日も、赤地(文字)表示へと変更しましょう。
このCSVを別ワークシートに読み込み、
COUNTIF(範囲, 検索条件)関数で、範囲を祝日一覧表、検索条件をカレンダー各日の記載あるセルとしてください。
作業前には休日扱いの表示となっていなかった
2025/5/3 憲法記念日
2025/5/4 みどりの日
2025/5/6 振替休日
が…
祝日一覧表とのつけあわせで、正しく休日扱いされるようになりました。
あれ? 5月27日も連休になってる!!
やったーっ!! ゴールデンウィーク再来か!?
そんなわけはありません。
国際貿易や為替取引などの業務にたずさわる人であれば、取引先の休業情報も把握しておかないと、納品事故やトラブルの元になってしまいますよね。
5月27日は、アメリカの戦没将兵追悼記念日で、連邦政府が公表する休日になります(ちなみに、米連邦政府は、すでに2030年までの祝日一覧をネットで公開しています)。
このExcelカレンダーには、日本の祝日情報とともに、アメリカの祝日情報もかぶせたのです。
市販のカレンダーで、複数の地域にまたがる休日情報を網羅した商品は販売されているでしょうか?
なければ自分で調べて作成するしかありませんね。
このように、自分の業務に合わせて、自由自在にカスタマイズできるところが、Excel自作カレンダーの魅力でもあります。
まとめ;10年先まで見通せない?ならば、Excelでスケジュール管理してみましょう
業務内容に合わせて、カスタマイズも自由自在です!
今回ご紹介した事例は、スケジュール管理の「素材」でしかありません。
しかし、この形式で記録を残していけば、Googleカレンダーへインポートして、Apple Watchからスケジュール確認することだって、技術的に可能です。
もし、市販(無償配布)のカレンダー・アプリを”使いづらい”と感じることがあれば、ぜひご自身で自分専用テンプレートを作ってみることをおすすめしますよ。
自分のライフスタイルに合わせ、カスタマイズしたスケジュール帳を使うことになれてしまうと、もう市販のカレンダー・アプリには戻れなくなる便利さですから…。