

ガントチャート、活用してますか?


「いやぁ…、タスクが増えると、表の調整が地獄のように大変で…」とか、「プロジェクトの内容が途中で変更されるたびに、色分けもバーも全部作りなおしで…」とか、実際にExcelガントチャートを仕事に利用している人からは、さまざまな悩みが聞かれます。
Excelの操作があまり得意でないプロジェクト・マネージャー向けに、「Backlog」とか、「みんなでガント」のような有償・無償のWebサービスも多数リリースされてはいます。
しかし、”改変の自由度”や”ソフトウエアの普及度”を考えると、やはりExcelで正確なプロジェクト管理表をまとめた方が、汎用度は高まります。
今回は、初期設定や改変にどうしても時間と労力を取られてしまうExcelガントチャート(などのプロジェクト管理シート)づくりを、「生成AIに手伝ってもらったら、こんなに楽だった」という事例をご紹介します。
なぜガントチャート?
ガントチャートは、いまから100年以上も前、アメリカの学者(経営コンサルタント)だったヘンリー・ガント氏によって考案された、と言われています。
それが今なおビジネスの現場で多用されているのは、横軸に時間、縦軸に作業内容を配置することで、期限や全体の進捗管理が一目で可視化できるためです。
ビジネスにおけるタスク管理手法としては、他にToDoリストやWBS(Work Breakdown Structure)などもありますが、これらの手法が(たとえ締切日の記述はできても)、”時間軸”や”進捗度合”を可視化させづらいため、込み入ったプロジェクト概要をチーム内、第三者へ共有するためには、今でもガントチャートの方が便利なのです。
ただし、”横軸に時間・進捗率を表現”することが、Excelの場合は、すべて手作業になるため、手間がかかります。「Excelガントチャートの3大不満」として、
(1)構造づくりの面倒さ(タスク名・開始日・終了日・担当者名などの整理)
(2)バー計算式の難解さ(IFやAND関数の組み合わせでバーを可視化する方法が、担当者によってバラバラ)
(3)メンテナンスの複雑さ(スケジュール変更や新規タスク追加のたびに、自分が把握できていない箇所についても、書式や計算式を修正しなければならないこと)
などがあげられます。
ガントチャートで表現するプロジェクトが進展し、関係者が増えて構造が複雑になるほど、シートも肥大化してしまい、最終的には「誰も触りたくない、怖〜いExcelファイル」の出来上がりです。
生成AIを組み合わせると、”ガントチャート作成”の世界が変わります!!
ところが、Excel資料作成などで”わからない!?”という部分を、生成AIからの支援を受けて進めると、面倒な作業が驚くほどスムーズに完結します。
プロンプト(命令文)が効果的に投げかけられれば、構造設計から条件式の生成、色分けルールの提案まで、自動化できてしまうのです。
たとえば、ChatGPTやCopilot、GeminiなどのAIに、次のように聞いてみましょう。
(※今回のシミュレーションでは、Gemini Proを使用しました)
【プロンプト1】
あなたは新規プロジェクトのマネージャーです。
直近の最終的な資料作成目標として、Web新サービス開発プロジェクトの社内外への進捗報告用ガントチャートを作成したいです。その前段として、企画からサービス・リリースまでに必要なアクションのWBS(Work Breakdown Structure)に当たる項目を、できる限り細かな粒度で箇条書きとして提示してください。1. 資料作成の目的:社内、およびクライアントへの進捗報告。2. プロジェクト実施予定期間:2026年4月〜9月




少々長いですが、生成AIからの回答がとてもわかりやすく書かれているため、引用します。
【回答1】
Web新サービス開発プロジェクト WBS項目案
前提条件:
期間: 2026年4月1日 〜 2026年9月30日
開発手法: ウォーターフォール型(報告のしやすさを重視)
1. プロジェクト立ち上げ・計画(4月上旬)
プロジェクトの定義を行い、ステークホルダーとの合意を形成するフェーズです。
1.1. プロジェクト準備
プロジェクト体制図の作成(社内・社外)
コミュニケーションルールの策定(会議体・ツール選定)
開発環境・ツール等のアカウント発行・権限付与
(中略)
6.3. プロジェクトクローズ
プロジェクト完了報告書の作成
最終定例会・振り返り(KPT)
保守運用フェーズへの引き継ぎ
PMとしてのアドバイス:ガントチャート作成時のポイント
バッファの設定: 上記のスケジュールのうち、開発とテストの間、リリース直前にそれぞれ「予備日(バッファ)」をタスクとして明記することをお勧めします。
クリティカルパスの意識: 「デザイン確定」と「API仕様確定」は開発着手の前提となるため、ここが遅れると全体が遅れることをクライアントに伝える際に強調してください。
定例会議: 別途、「週次定例ミーティング」「月次ステアリングコミッティ」などの会議体をタスクではなく「繰り返しイベント」としてチャートに入れておくと、報告工数が見えやすくなります。
このWBSリストを元に、ExcelやGoogleスプレッドシート等でガントチャートの雛形を作成することも可能です。必要であればお申し付けください。
プロンプト(命令分)にて、「できる限り細かな粒度(りゅうど ※細かさ)で箇条書き」と指示をしたため、担当者自身ですら気づかなかった小さなタスクまで、合計27項目ものミッションを列挙してくれました。
この各タスクが「正しい」か「正しくない」か、については、AIは判断しません。
それを判定するのは、人間であるアナタです。しかし、アナタ自身ですら気づかなかった細かなタスクまで全部書き出してもらえれば、不必要な項目を消去してしまうことは簡単ですよね?必要があれば、さらに自分の考えに近いリストとなるよう、2度でも3度でも、AIとの対話を重ねてみてください。人間の部下と違って、何度ダメ出ししても、ふてくされることなく、別案を出し続けてくれます(AIサービスの契約状況によっては、消費トークン不足でフリーズする場合もありますが…汗;)。
次に、この↓部分を作ってみましょう。


【プロンプト2】
それでは、上記のWBSの各項目に「担当」を割り振り、横軸(スプレッドシートの”列”に想定所要時間を割り振って、Microsoft Excel形式のガントチャートとする方法を教えてください。その際に、所要時間については議論の末短縮したり、延長したりする可能性があるため、伸縮可能な表現としてください)
【回答2】
Excelで**「期間を変更すると自動でバーが伸縮するガントチャート」**を作成するための構成案を提示します。
手順1:データの入力(コピー&ペースト用)
Excelのシートを新規作成し、A1セルから以下の表をそのまま貼り付けてください。
※日付は2026年のカレンダー(土日祝考慮)を目安に仮置きしています。


手順2:ガントチャート機能の実装(ここが重要です)
上記データを貼り付けた後、以下の設定を行うと**「開始日・終了日を変えるだけでバーが動く」**仕組みになります。
1. カレンダー列の作成
I列以降をカレンダー表示領域にします。
セル I1 に 2026/4/1 と入力します。
セル J1 に =I1+7 と入力し、右方向へオートフィル(コピー)します。
これで「1週間単位」の日付横軸ができます(報告用には週単位が見やすいです)。
表示形式を「m/d」などにすると見やすくなります。
2. 自動伸縮バーの設定(条件付き書式)
ここが「伸縮可能」にするための肝です。
カレンダー領域(I2セルから、タスクの最後の行・カレンダーの最後の列まで)を範囲選択します。
メニューの [ホーム] > [条件付き書式] > [新しいルール] を選択します。
[数式を使用して、書式設定するセルを決定] を選びます。
以下の数式を入力します:
Excel
=AND(I$1>=$E2, I$1<=$F2)
※ E列が開始日、F列が終了日、1行目がカレンダー日付である前提です。
列はずらさず(I$1)、行はずらす($E2)ように「$」の位置に注意してください。
[書式] ボタンを押し、[塗りつぶし] タブで好きな色(青など)を選びます。
OKを押して閉じます。
結果:
これで、E列(開始日)やF列(終了日)の日付を書き換えるだけで、右側のバーが自動的に伸び縮みし、移動するようになります。


最後に、このAIは、頼んでもいないのに、こんな素敵な追加Tipsを紹介してくれました。
さらに使いやすくするためのTips
所要日数の自動計算:
G列(所要日数)に =NETWORKDAYS(E2, F2) という関数を入れると、土日を除いた稼働日数が自動計算されます。逆に、開始日と所要日数を入れたら終了日が自動で出るようにするには、F列に =WORKDAYS(E2, G2) を入れます。
イナズマ線の代わり(現在地):
条件付き書式のルールをもう一つ追加し、数式 =I$1=TODAY() (または週単位なら近似値)を設定して、枠線を赤くするなどすると、今日がどこにあるかが一目でわかります。
マイルストーンの強調:
タスク名に「【マイルストーン】」が含まれる行だけ色を変えるなどすると、報告資料としてメリハリがつきます。
これで、会議中に「開発期間を1週間延ばしたらどうなる?」という議論になっても、Excel上で日付を変えるだけですぐに全体像への影響を可視化できます。
いかがでしょうか?精緻なExcelガントチャートを組み上げる自身がない方でも、AIとのこの会話程度のことは普通にできるのではないでしょうか? そして、AIのいう通りにExcelを5分操作してみたら、あっという間に精細なExcelガントチャートが組み上がりました。
アナタの最後かつ最重要なミッションは、「内容に誤りがないか?」「プロジェクトの本質を正しく反映しているか?」をダブルチェックすることです。それがOKであれば、作業時間わずか5分のExcelガントチャートも、どこへ出しても恥ずかしくない正確なプロジェクト検討資料に仕上がりました。
まとめ;AI支援ありのExcel操作で、精度の高いExcelガントチャートもスイスイ作れます
もう100年以上にわたって、プロジェクト・マネジメント資料として、各所で使われてきたガントチャート。精度の高い完成資料は、非常に見やすく理解しやすい表現となりますが、そこまでをExcelでまとめ上げるのは、大変です。
そんな面倒な作業はAIに肩代わりをさせて、アナタは本来注力すべき“中身の思考”にフォーカスしましょう!
つまり、
「どのタスクを優先すべきか?」
「進行遅れをどう解消するか?」
といった戦略的な判断材料を、自分が作成した完成度が高い資料から、容易に得ることができるようになるのではないでしょうか?



そして、AIにExcel操作をサポートさせる最重要ポイントは、やはりここでも「時短」。令和の時代には、「働いて、働いて、働く」ことが求められるようですから、手作業で数時間かけていたことは数分(?)程度に短縮させて、明日以降の「働き」のために、今日はオフィスをさっさと退散しましょう!
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