iDeCoをさらにおトクに活用するため投資信託の運用管理にExcelを使ってみましょう!

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iDeCoをさらにおトクに活用するため投資信託の運用管理にExcelを使ってみましょう!

せるワザ

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、公的年金を補完する、資産形成のための優遇税制です。

2024年から大幅拡充されるNISA(少額投資非課税制度)と同様、公的制度の柱で、大多数の給与所得者が利用できます。

個人事業主などは対象外です。給与所得者以外の人が利用できる同様の制度として、中退共 ※中小企業退職金共済制度 があります。

経済コラムニストの大江英樹氏は、かつてiDeCoのことを「絶対負けない投資」と表現したことがあります。けっしてウソや誇大表現と言えないのは、iDeCoでは、金融商品購入のために月々つみたてる金額が、年末調整や確定申告で、所得控除されるからです。

つまり、仮に大恐慌でつみたてた金融商品が紙切れになっても、購入に投じた資金が所得税から控除され、「実質持ち出しゼロ」に近づくのですから、負けるわけがありません。

こんなにおトクなのに、認知率66.4%、口座開設率11.7%(2023年2月 投資信託協会調べ)と利用率があがらない理由はいくつかあるでしょう。

口座開設に必要な事業主証明書を、勤務先の総務・庶務部門に作成してもらわないといけないとか、掛金(つみたて金)は原則60歳以降でないと引き出せない、とか...。

日々の生活費だってカツカツなのに、そんな面倒くさいことを考えているヒマ無し!なのが、忙しいビジネス・パーソンの本音ではないでしょうか?

しかし、この実数を見てもまだ、「面倒くさい」と預貯金一筋で通しますか?

iDeCoをさらにおトクに活用するため投資信託の運用管理にExcelを使ってみましょう!

2023年12月に画面キャプチャした、外国株式インデックスファンド騰落率です。

過去5年間の騰落率が113.74%。「2018年に購入した低リスク投資信託商品が、5年ほったらかしておいただけで倍以上(100%以上)にハネ上がっていた」という資料です。

この5年間、預金の金利はずっとほぼ0円だったのに。

投資信託は元本保証商品ではないので、つねに元本割れのリスクがあります。また、せるワザは、特定金融商品へ勧誘する行為はいたしません。

紹介した例は、株価指数と連動をめざす”インデックス・ファンド”であることから、同期間、似たような別商品へ投資しても、同じような成果が得られるはずです。

出資金が所得税から控除され、資産が倍になっても運用中は非課税。

こんなオイシイ制度は、ぜひ手間をかけてでも活用すべきですが、問題は、「手間をどうやってへらすか」にあります。

そこでExcelの出番となるわけです。

投資信託など各種金融商品の買い方は、Excel分析シートで定期的に見直しましょう

この記事では、「iDeCoのはじめかた」「NISA(2024新NISA)のはじめかた」については、ふれません。

どの金融機関HPやマネーサイトでも、必ずといってよいほど、iDeCoとNISA諸手続きについて解説されているからです。

ここからは、「投資信託ガイドー初心者向けに徹底解説! 基準価額を自動取得して、資産管理できるエクセルファイルの作り方」で一般公開されているサンプルExcelブックを活用して、iDeCoなどで投資信託ほったらかし投資ができる運用管理方法を考えてみましょう。

まず、初心者がiDeCoやNISAをはじめるとき考えることは、「どの投資信託商品をどうやって買うかきめる」ことにつきます。

NISA(2024〜新NISA)には、株式やリート商品などを個別に購入できる”成長投資枠”が設定されますが、NISA”つみたて投資枠”とiDeCoに共通していえることは、「投資信託の長期つみたて投資をうまく運用できた人が、このおトクな制度を最大限活用できる」仕組みになっているという点です。

しかし、知識がある人でないと、投資信託の商品名や、難解な目論見書(もくろみしょ)だけ読んで、スーパーのカゴへポイポイ商品を放り込むような買い物はできませんよね。

iDeCo口座はひとり1口座しか作れないため、金融機関との取引状況や特典などを見くらべながら、取引する会社を絞り込みます。

口座を開く金融機関が決まれば、自動的にそこから購入できる投資信託等商品は30〜40本に絞られますので、その中で迷ったら、「まずは購入限度枠まで、なにかを買っちゃえばいい!」んです。

だって、どうせ「絶対負けない投資」なんだから。

目論見書(もくろみしょ)PDFに、サッと目を通すくらいはした方がよいですが...。

つみたて購入設定をしたら、あとはほったらかして、自分の仕事にまい進するだけ!

(給与所得者は、お給料が入らなきゃ、iDeCo投資どころじゃないですからね。)

半年おきとか、1〜2年おきとか、ご自身で決めたサイクルでExcelを使って、運用管理をしてみてください。

管理方法はカンタンです。

自分が購入した金融商品のボリューム(口数)が確認できれば、あとはWebから最新の基準価額を自動取得し、騰落率を計算できます。

騰落率が、ご自身の期待値どおりならば放置。

あまり伸び率が高くないなぁ...と思ったら、その商品へのつみたては中止して、もっとパフォーマンスが良いと予想される商品へ乗りかえればよいのです。

実際に、サンプルExcelブックを作りかえながら見てみましょう。

投資先見直しのキモは、Excel内蔵機能 ”Webクエリ”を使った最新情報取得

iDeCoをさらにおトクに活用するため投資信託の運用管理にExcelを使ってみましょう!

WebからダウンロードしてきたばかりのExcelブックには、日本を代表する投資信託商品の名前が8項目例示されていますが、評価額欄には#VALUE!エラーが表示されています。

各投資信託の基準価額が分からないからです。

基準価額欄へ、Webから最新情報を自動取得すれば、#VALUE!エラーは解消されます。 上記サンプルExcelブックをもとに、最終的には以下のように作りかえました。

iDeCoをさらにおトクに活用するため投資信託の運用管理にExcelを使ってみましょう!

ためしに外国株式と日本株式のインデックスファンドについて、過去約5年の騰落率を比較してみましたが、日本株式型約5割増し(←これでも十分高い!)に対して、外国株式型が倍増です(比較的低金利だった同期間、債券型インデックスファンドには、マイナス評価の商品も多数ありました)。

とはいえ、あまり強欲になってはいけませんぞ...。

「こりゃ、外国株式型に全振りだぁ!」とやってしまって、この先ブラックマンデーが再来したりしたら、紙切れ同然にまで下落してしまうリスクがありますから。

基準価額の調べ方としては、「投資信託ガイド」では投資信託協会Webサイトを参照していますが、商品運用会社サイトでも、証券会社情報コーナーでも最新の価額は調べられます。

ご自身の一番使いやすい情報源をきめて、WebクエリのためのターゲットURLとしてください。

今回は、運用会社HPの基準価額情報を、ExcelへWebクエリ取得しました。

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↑この情報が、Excelへ書き出されました↓。

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取得手順は、

[データ]タブ→[Webクエリ]→ターゲットURL入力→[OK]、もしくは[データ]→[Webから]→ターゲットURL入力→[OK]

です(Excelのバージョンによって、コマンド位置が異なります。

詳しくは、せるワザの過去記事(1)(2)もご参照ください)。

投資信託の基準価額だけなら、わざわざExcelでWebクエリを使わなくても、金融機関のダッシュボードなどで、簡単に知ることができます。

しかし、Excelへ最新情報を取り込むことによって、自分なりの「加工」「分析」「蓄積」が、自由にできるようになるのです。

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商品割合の円グラフばかりでなく、

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騰落率の高さ(低さ)を比較する棒グラフ、さらに複数の時系列データがあれば、右肩上がりなのか下がりなのか、自分自身の操作で、生数字の中身を分析することができますよね。

このように、Excelで生数字をさわってみることで、投資初心者から脱皮するためのアイディアを、いろいろ発見できるようになるのです。

まとめ;ビジネス・パーソンには「つみたて投資信託ほったらかし」が吉
ほったらかすために、ExcelとWebクエリで運用状況確認おこたらず!

給与所得者にとって、所得税控除+配当所得非課税でおトクこの上ないiDeCo利用率が1割強にすぎないのは、「面倒くささ」と「運用方法の分かりにくさ」によるところでしょう。

手続きの煩雑さについて、せるワザが指南できることは何もありませんが、運用管理については、Excel活用で解法を見出せることがお分かりいただけたでしょうか?

最新マーケット情報は、WebクエリでExcelをインターネット接続することにより取得できますので、「私は投資初心者だから...」と開き直らないで、ご自身の虎の子を大きく育てるためのシミュレーションを、とことん”楽しんで”みてください。

せるワザ

同じExcel分析でも、「会社の来期の利益目標」より、「自分自身の資産の増やし方」をシミュレーションする方が、格段に面白いですよ!









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