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仕事でExcelを使う理由のひとつが、情報整理・集計にあることは、ビジネス・パーソンであれば、すぐ理解できる点でしょう。
とはいえ、ひと口に”整理・集計”と言ったところで、入力する情報があまりにもバラバラすぎて、「効率的な集計や編集の仕方がわからない!?」という悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?
せるワザでも、Excelによる集計術は最重要課題として、過去に集計関数や、パワークエリ・エディタ活用法などをご紹介してきました。
しかし、たとえ体裁がバラバラでも、もし集計する元情報がExcelですべて整理されているのであれば、基本に立ち返って、[統合]ボタンを活用してみませんか?
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今回は、Excel標準メニューである[統合]を使いこなしながら、必要な情報を集計する手段について解説します。
[統合]は、複数範囲のデータをまとめ、必要な資料へ加工するための機能
[統合]がいつからExcelの正式メニュー化されたのか、正確な記録をたどることはできませんでしたが、すくなくともExcel 2010 以降のバージョンでは使えていたようです。
気づいてましたか?
似たような単語に「結合」(”セル結合”など)がありますが、結合を「くっつけること」とすると、「統合」は(複数表・ワークシートを)まとめあげる(=集計する)機能だと言えます。
たとえば、1ヶ月ごとの表を12ヶ月分集計して年間計を出したり、バラバラに届く全国支店や各担当者ごとの売上金額をまとめたりを、ボタン1つで実行してくれる便利な機能です。
複数ワークシート情報を集計するために、VSTACK関数やVBAマクロを使う方法もありますが、これらの方法とくらべて、Excel標準メニューである[統合]には、ものすごい強みがあります。それは、項目が増減したり、位置がズレてしまっていても、ボタン一発で統合できる点です。
そもそも、作り手がちがう複数情報を集計するのなら、よほど事前に共通テンプレートで入力制限をかけないかぎり、各人から上がってくる入力情報は「バラバラ」になっていることでしょう。
それを共通の集計表へ流し込むために、どのような手段をとりますか?
まさか「手修正」ではないですよね?
ウッカリ必要な情報を1行(1列)余計に削除してしまったら、それまで何時間かけていても、全体集計は「ボツ」になります。
[統合]ボタンからの結果であれば、そのような心配なく、正しい集計結果がカンタンに得られる事例を、以下にご紹介しますね。
[統合]なら、列数・行数が異なる複数の表から、見出しの同一性をチェックして自動足し算
以下に3種類のサンプル表を用意しました(仮に、暦年ごとの、支社の仮想通貨取扱量集計表とします)。
<表1>
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<表2>
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<表3>
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2023年版/2024年版/2025年版で、それぞれ登場する支社名も、取扱のあった仮想通貨名も異なっています。
この3つの表を、[データ]タブ→[データツール]→[統合]ボタンを使って統合してみると、どうなるでしょうか? 「統合の設定」ダイアログ・ボックスがでますので、列数が異なっても、行数が異なっても、まとめてしまいたい範囲を3つすべて選択し、「統合の基準;上端行・左端列」へチェックを入れます。
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すると、3つの表から重複する支店名・仮想通貨名を自動加算して、1枚の集計表にしてくれました。
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集計方法も、数値の合計ばかりでなく、ダイアログ・ボックスから、個数や平均、標準偏差や分散などに変えることができます。試しに、合計から個数へ変更してみると、先ほどの表は、一瞬にして「取引量」の集計表から、「取引件数」の集計表に変化しました。
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正確に情報を[統合]させるためには、元の資料の見出し内容に要注意
ところで、前章では「支社名」を元に集計をかけていましたが、左端列が「1月、2月、3月…」だったらどうなるでしょう?
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まったくチンプンカンプンな集計表ができあがってしまいましたね。なぜでしょう?
勘のいい方ならお気づきかもしれませんが、
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“月”という文字がありながら、セル内のデータ位置が右寄せ(つまり数値扱い)になっていることがわかるでしょうか?
実は”月”は表示形式を変えただけで、ここには日時のシリアル値が入っているのです。
しかも、資料作成者は2023年1月のつもりで入力した 1 が、確認するといつの間にか1900/1/1とExcelに解釈されてしまい、結果として、いつの世の資料かわからないものができあがってしまった、というわけです。
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まとめ;Excel標準機能である[統合]がスゴい!!行数・列数違いの資料を自動集計してくれますが、見出しが数値データにならないように要注意!
以上、ごく平易なサンプル表を用いて、Excel標準メニューの[統合]をやってみましたが、数百行/数百列にもなる大きな表を自動で集計してくれるとしたら、試してみたくなりませんか?
関数やVBAマクロを用いた統合と異なる、標準メニュー[統合]の最大のメリットは、元データの行数・列数が異なっても、細かな条件定義をせず正確な範囲選択をするだけで、ひとつの表に自動的にまとめてくれる点です。



しかし、仮に行見出し、列見出しが数値データだったりすると、見出しそのものも勝手に自動加算されたり、想定外の日付シリアル値があてがわれたりする誤動作がおきますので、標準メニュー[統合]にかける場合の元データは、行見出し・列見出しを文字列とするよう、気をつけておいてくださいね。





